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2008年02月01日(金) 00時00分

ギョーザ中毒問題、症状訴え6件読売新聞

秋田市保健所 農薬未検出、「因果関係なし」

 中国製の冷凍ギョーザによる中毒問題で、県内では31日までに、秋田市保健所に、問題の「中華deごちそう ひとくち餃子(ぎょうざ)」などを食べ、中毒を疑わせる症状が出たとの訴えが6件寄せられた。ただ、残っていた食品の成分検査では、農薬は検出されず、症状を訴えた人の診察でも、食品との因果関係はなかったと判断された。一方、県内スーパーでは、問題のギョーザを輸入した「ジェイティフーズ」(JTF、東京都品川区)の冷凍食品すべてを撤去するなどの動きが相次ぎ、消費者は中国産食品への不信感を募らせている。学校給食でも、自主回収する冷凍食品が提供されていたことがわかり、各教育委員会は対応に追われた。

 秋田市保健所には、市内の住民から6件・8人の被害情報が寄せられた。

 1月22日夜、50代の夫婦が「中華deごちそう ひとくち餃子」を食べ、妻は約3時間後に目が充血、夫も翌朝に吐き気をもよおした。妻は29日にも同商品を食べ、目が充血した。

 26日昼には、30代男性が「お弁当大人気! 豚肉のごぼう巻き」を食べ、吐き気や下痢の症状が出た。

 27日夕には、20代女性が「中華deごちそう ひとくち餃子」を食べ、翌日にめまいを起こした。

 27日夜には、同商品を食べた小学生女児(12)と30代の父親が、下痢や腹痛の症状を訴えた。

 30日夕には、小学生の男児(9)が同食品を食べた直後、腹痛や頭痛、下痢の症状が出た。

 昨秋に50代女性が「CO・OP本場中国肉餃子」を食べ、吐き気をもよおした。

 市保健所は31日、6件のうち3件で、残っていたギョーザや包装フィルム紙を検査したが、疑われた有機リン系農薬「メタミドホス」は検出されなかった。サンプルが残っていない残り3件では、医師が症状を訴えた人を、食事の状況や症状を聞き取る方法で診察し、「食品との関連は認められない」と判断した。

 市保健所は「農薬が原因だと裏付ける根拠はないが、症状が出た人は情報を寄せて」と呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20080131-OYT8T00770.htm