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2008年02月01日(金) 00時00分

中国製ギョーザ中毒 県内の4人症状訴え読売新聞

スーパー、撤去や返金相次ぐ
問題の商品の自主回収を知らせる張り紙を掲示した冷凍食品売り場(31日、福島市森合のコープマートいずみで)

 中国製冷凍ギョーザによる食中毒問題で、千葉県で食中毒症状が出た「CO・OP手作り餃子」や同じ中国の工場で製造された冷凍食品を食べた県内の3世帯4人が腹痛などの症状を訴えたことが31日、分かった。県は情報収集に追われ、県内の各スーパーでは関連商品の撤去や客からの返金に応じるなどの動きが続いた。

 県食品安全グループによると、症状を訴えたのは、1月22日に食べた福島市の43歳男性と、昨年12月25日に食べた只見町の27歳女性、昨年11月下旬に食べた南会津町の31歳男性と娘の2歳女児の4人。食べた後、下痢や腹痛、気分が悪いといった症状が出て病院に行くなどしたが、いずれも症状は軽かったという。

 食べたのは、只見町と南会津町の3人がコープあいづ(喜多方市)からの宅配で購入した「手作り餃子」で、福島市の男性は同市内のスーパーで購入した「お弁当大人気!豚肉の3色野菜巻き」。このうち、只見町と南会津町のケースは食べ残した商品が家庭に残っていたため、県衛生研究所で、問題となっている農薬の有無などを調べている。

 コープふくしま(福島市)は31日、ホームページ上に「『中国産冷凍食品』に関する商品事故について」とするおわびを掲載した。また、コープあいづ、県南生協(西郷村)と合わせて360個としていた「手作り餃子」の販売個数を286個と訂正、販売世帯は275世帯として回収を進めている。14世帯がすでに食べていたという。

 いわき市や茨城県内に29店舗を展開するスーパー「マルト」(本部・いわき市)には、30日夜から31日にかけて、問題となったジェイティフーズ(JTF)の商品や、中国製の冷凍食品を購入した客から「大丈夫なのか」「返金してほしい」などの問い合わせが約100件寄せられた。

 マルト本部では、「お客さんが不安に感じていれば、『大丈夫です』と言って突き返すわけにもいかない」として、冷凍食品全般について返金の希望に応じている。また、中国製の表示のある冷凍の水ギョーザについても、「問題の商品とは別工場での生産だが、『中国製』と『ギョーザ』のイメージが悪すぎる」として同日朝に撤去した。他のスーパーでもJTFの食品を中心に撤去などの対応が取られた。

 また、県は同日、JTFが自主回収対象とした23品目を扱った県内の卸業者26社40施設を特定し、在庫の確認を要請。また、各部局や県教委、県警本部などによる総合安全管理室員会議を招集し、県民への迅速な情報提供、問い合わせへの丁寧な対応、学校給食や県関係施設で使われている食材のチェックなどを続けることを確認した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080201-OYT8T00174.htm