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2008年02月01日(金) 00時00分

コープが宅配の1万7000人に通知読売新聞

 中国の天洋食品で製造された冷凍ギョーザによる健康被害の発生を受け、県内の食品スーパーは輸入元のJTFの商品を店頭から撤去し、家庭に残っている商品も食べないよう警告するなど対応に追われた。

 静鉄ストア(静岡市葵区宮前町)は、掛川店でJTFが自主回収の対象にした「豚肉の3色野菜巻き」を撤去。全22店舗で対象外も含めJTF商品を撤去し、返品に応じることにした。

 コープしずおか(同市葵区黒金町)は、昨年9月まで、自主回収対象の「CO・OP本場中国肉餃子」を宅配していたため、購入者約1万7000人に商品を食べないよう通知した。

 主婦の店(浜松市中区富塚町)には、31日午後6時までに「ひとくち餃子」15件、「豚肉のごぼう巻き」3件の返品があった。

 県内スーパーには電話での問い合わせも多く、マルトモ(沼津市大手町)の営業本部は「中国産食品について『食べても大丈夫か』という問い合わせがすごい」と驚いている。

 スーパー「もちづき」を経営する望月巌商店(静岡市駿河区小鹿)では、JTFの自主回収商品を扱っていないが、「他のメーカーの冷凍ギョーザは大丈夫か」といった問い合わせが寄せられているという。

 消費者の間にも不安が広がり、沼津市大岡の主婦(48)は「これまで中国産食品を避けてきたが、今後も原産国をよく確認したい。自分で作った食事しか信じられない」とため息混じりに語った。

 県教委は31日、静岡、浜松市を除く市町教委に、中毒被害が出た冷凍ギョーザ2品について、給食で使用した例があれば報告するよう求めたが、同日夕までに報告はなかった。静岡、浜松市教委は、ギョーザを含め「天洋食品」が加工した食品は使用されていないことを確認した。

 一方、小中学校の給食を担当する教委や学校給食会などは、朝から安全確認などに追われた。

 牧之原市の小中学校では、JTFの国内加工の食品を一部で使っていたが、安全が確認されるまで使用を中止することを決めた。31日も同社のカツオフライを給食に出す予定だったが、メニューを変更した。

 市学校給食センターの女性栄養士は「何かあったら怖いので」と話していた。

 学校給食の食材の一部を出荷している県学校給食会は、JTFが国内で加工しているギョーザを扱っていたが、原材料に中国産のニラがあり、念のため出荷を取りやめることを決めた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20080201-OYT8T00348.htm