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2008年02月01日(金) 00時00分

「食の安全監視徹底を」読売新聞

中国製ギョーザ中毒
店頭に張られた商品回収を知らせる文書(吹田市で)

 中国製の冷凍ギョーザを食べて中毒や下痢症状などを訴える人が各地で相次いだ問題で、府内でも、保健所やスーパーなどが対応に追われ、主婦らから「なぜ、危険な商品が出回ったのか」「業者のチェックや行政の監視体制徹底を」などと〈食の安全〉に対する不安と怒りの声が渦巻いた。

 堺市保健所では31日、電話による相談が計10件あり、担当者が出向いて事実確認。1月29日に問題のギョーザを食べた同市内の家族5人のうち3人に約1時間後、下痢や腹痛などの症状が出た。同市内の女性(70)も同じギョーザを食べて、直後に嘔吐(おうと)したという。

 同保健所では、市内のスーパーやコンビニ、弁当販売店など約200店に電話やファクスで、問題のギョーザや関連商品を扱っている場合は速やかに撤去するよう指導。市のホームページでも注意を呼びかけ、食品衛生課では「同じ商品を販売する店の情報などがあれば、すぐ指導して回収を促す」としている。

 箕面市内のスーパーでは30日夕、本社の指示でギョーザなどの商品を撤去。同市の主婦(60)は「以前にも中国製品が問題になり、きちんと検査などが行われているはずなのに、どうしてなのか。もう、何を信用していいか分からない」と不安げな表情。

 大阪市北区の女性会社員(37)は「よく、子ども2人と中華料理店に行きますが、そこの材料も怪しいのかなと勘ぐってしまう」。同区の主婦(53)も「『ああ、またか』という思い。特売や、おかずが足りないときに冷凍食品を買いますが、国内産を選びたい」と話す。

 また、同市旭区のパート従業員仲谷登志子さん(58)は「冷凍食品を控えるかも。メーカーや公的機関などがチェックしてくれないと、私たちにはどうしようもない」と憤る。同市城東区の主婦金沢弘子さん(61)は「国内企業がきちんと指導して製造している商品か、現地企業が製造したものを、ただ輸入しているのか分かりにくい。見分けがつくようにしてもらわないと、自主防衛できない」と話した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20080201-OYT8T00073.htm