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2008年02月01日(金) 00時00分

中国製ギョーザ関連商品撤去広がる給食使用なし保護者不安解消へ読売新聞

この日も対応に追われたイトーヨーカドー加古川店

 中国製の冷凍ギョーザを食べた高砂市の親子らが薬物中毒症状を起こした問題で、播磨地方のスーパーでは31日、店頭から中国製加工食品を引き揚げる動きが加速し、消費者からの問い合わせや返品が相次いだ。自治体や教育委員会などは「すでに使用していない」「一切使っていない」などと保護者への説明に追われた。

 高砂市の被害者が「ひとくち餃子」を買った加古川市のイトーヨーカドー加古川店。問題のギョーザを昨年11月26日以降、今月6日までに計886パック販売したことがわかったといい、うち約150パックが主婦らから返品された。「怖いので返したい」「ほかの冷凍食品は大丈夫か」。問い合わせは31日だけで約120件寄せられたという。

 西日本を中心にスーパーを展開する姫路市のマックスバリュ西日本。ジェイティフーズ(JTF)が自主回収を進める23品目のうち、「お弁当大人気!豚肉のごぼう巻き」など3品目やほかの社が自主回収するとした10品目を店頭から撤去した。担当者は「消費者が安心して買い物できるよう、対策を取りたい」と話している。

 また、「業務スーパー」を全国に展開する稲美町の神戸物産は天洋食品の9品目に加えてこの日、中国製冷凍食品21品目も引き揚げた。「風評被害を防ぐためにもきちんと対応したい」。相生市や太子町のスーパーも、中国製やJTFなどの冷凍食品を撤去した。

 学校関係者も保護者の不安解消に奔走した。

 加古川市と市教委などはこの日、市立の保育園や小中学校などの保護者向けに文書を配布し、「昨年8月から中国産食材の使用を見合わせている」「中国製加工食品については一切使用していない」などと強調した。「保護者からの問い合わせはないが、不安を払しょくしたいと考えた」。姫路市教委も市立の小学校、特別支援学校計70校と中学校21校で実施中の給食では同様に使っていないとし、「数年前に残留農薬が問題になって以来、見合わせている」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20080131-OYT8T00825.htm