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2008年02月01日(金) 00時00分

中国製ギョーザ中毒、保健所が281店立ち入り調査読売新聞

回収された商品を確認する山口環境保健所職員ら(山口市のフジグラン山口で)

 中国製の冷凍ギョーザなどを食べて吐き気や下痢の症状を訴える人が相次いでいる問題で、県内でも行政や量販店が対応に追われ、消費者に波紋が広がった。県内の各保健所は31日、自主回収対象の商品が店頭から撤去されているかどうかを確認するため、スーパーなどを対象に立ち入り調査を行った。同日午後8時現在、県への健康被害の報告はないが、消費者からは不安の声が上がった。

 県生活衛生課によると、調査を行ったのは281店舗で、うち約160店舗が対象の商品を取り扱っていた。12店舗は店頭販売を続けていたが、職員が指摘し、すべての店で撤去されたという。

 県は関係15課室で連絡会議を設置し、対応を協議した。同日夕までに保健所などへ約10件の問い合わせがあったという。また、県は問題のギョーザがフジグラン岩国、パルティフジ西宇部、ダイエー下関店でも店頭販売されていた、と発表した。

 一方、県教委は、各市町教委に対し、輸入元のジェイティフーズなどが自主回収する商品を学校給食で使用していないかどうか調べるよう文書で通知。小中学校7校でこれらの食材を使っていたことが分かったが、これまでに健康被害の報告は上がっていないという。

 問題のギョーザを販売していた山口市のスーパー「フジグラン山口」では、山口環境保健所の職員2人が午前10時の開店と同時に立ち入り調査し、回収対象商品が撤去されているかや注意を呼び掛ける掲示をしているかなどを確認した。

 同保健所の小林浩幸主査は「注意を呼び掛けて被害を起こさないようにするのが第一。買った人は食べないでもらいたい」と話していた。

 買い物に来ていた近くの公務員永田昌弘さん(30)は「1歳の子供もいるので心配しています」と不安そうに見守っていた。

 山口、広島県でスーパー計67店を展開する丸久(本社・防府市)でも、自主回収の対象となった商品を店頭から撤去し、商品棚に張り紙をして既に購入した人には食べないよう注意を呼びかけた。同社加工商品部は「問題があった工場での安全が確認されるまでは、この工場で生産された商品は店頭に並べない」と話した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20080201-OYT8T00006.htm