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2008年02月01日(金) 00時00分

中国製ギョーザ県内でも被害読売新聞

県、保健所流通や回収調査
商品の撤去状況を確認する高知市保健所員(高知市朝倉東町のフジグラン高知で)

 中国製の冷凍ギョーザを食べた人が食中毒症状を訴え、県内でも高知市と四万十市の計4人が体調不良となったことが明らかになった31日、自治体やスーパーでは、消費者からの問い合わせや商品撤去に追われた。県は自主回収商品の流通状況調査を開始し、各保健所職員はスーパーで回収状況をチェック。スーパーは冷凍食品メーカーに安全確認を求めた。

 県などによると、体調不良を訴えた4人は、同市朝倉東町のスーパー「フジグラン高知」(本部・松山市)でジェイティフーズ(JTF、東京都品川区)の「中華deごちそう ひとくち餃子(ぎょうざ)」を購入した市内の母子2人と60歳代の男性、四万十市のスーパーで同商品を購入した40歳代男性。

 母子は26日にギョーザを食べ、母は27日から2、3日間、子どもの中学生は28日に下痢の症状を訴えた。母は31日、「後遺症が心配」としてフジグラン高知の店員に付き添われ、病院で受診。60歳代男性は23日に食べ、24日に軽い下痢症状があり、四万十市の男性は、今月中旬に下痢などの症状が見られたという。

 また、JTFの自主回収商品「豚肉のごぼう巻き」を食べた2人と、回収対象外のJTFのホウレン草を食べた1人の計3人から、下痢や嘔吐(おうと)の症状があったと市保健所に相談があった。ギョーザを食べた4人を含め、全員回復している。

 県食品・衛生課は、安全確認を呼びかけるチラシを作成し、飲食店に配布。県教委は、自主回収商品の給食での使用は確認されなかったが、各市町村教委に「学校給食における食品の安全確保について」と題した文書をファクスした。

 県内の5福祉保健所と高知市保健所は、食品衛生監視員がスーパーを巡り、自主回収商品の撤去状況を調査。フジグラン高知を訪れた市保健所の2職員は、撤去数や時間、回収商品の種類などを店側から聞き取った。職員は「スーパーは迅速に対応した」と話した。

 県内に本店を置く大手スーパーは、30日に引き続き、自主回収食品の撤去を実施。100社近くのメーカーに安全確認を求めたというサンプラザ(本社・土佐市)の担当者は「大半の冷凍食品は一部に中国製の原材料を使っている。どこまでを安全と言っていいのか」と話し、フジグラン高知で買い物中の主婦(74)は「産地をしっかりと見て買わないと」と、食品表示を細かくチェックしていた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20080131-OYT8T00676.htm