記事登録
2008年02月01日(金) 00時00分

消費者「信じられない」 ギョーザ中毒読売新聞

ジェイティフーズの製品が撤去された陳列棚(31日、長崎市内のスーパーで)

 中国製の冷凍ギョーザで食中毒症状が起きた問題で、県は31日、ジェイティフーズ(JTF)の冷凍食品を販売しているスーパーなどに対する立ち入り調査を開始した。店頭からは同社の商品が撤去され、保健所には「冷凍ギョーザを食べて気分が悪くなった」といった相談も寄せられるなど波紋を広げている。

 県によると、県内にJTFの冷凍食品を扱っている卸業者は16社あり、2006年12月から今月30日までの間、同社が自主回収の対象とした23商品のうち4商品4759パックが流通したという。県はJTFの冷凍食品がある場合は食べずに、保健所などに確認するよう呼びかけている。

 県内の10保健所には、この日、13件の問い合わせが寄せられ、うち8人が嘔吐(おうと)や下痢などの症状を訴えた。保健所は、聞き取り調査を始めた。

 一方、県内の小売店では一斉に商品の撤去が始まった。長崎、佐賀両県でスーパー「エレナ」を展開する「中村ストアー」(佐世保市)は31店舗中23店舗で、JTFが自主回収の対象とした「豚肉の3色野菜巻き」を販売していたため、撤去。佐世保玉屋ではJTFの冷凍食品2商品のほかにも、中国産の冷凍食品約20商品を撤去した。県内で13店舗展開するスーパー「ジョイフルサン」(長崎市)でも、JTFが取り扱う6商品を撤去した。

 長崎市のスーパーを訪れていた同市愛宕町、主婦(24)は「冷凍食品を時々買っているが、本当に安全なのか信じられない。息子がもし食べていたら……」と顔を曇らせた。同市下西山町、堀越一臣さん(65)は「前から国産の食品しか買わないようにしているが、食品業界の安全性に対する意識の低さを疑う」と憤っていた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/news/20080131-OYT8T00630.htm