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2008年02月01日(金) 17時00分

メジャーでも“毒ギョーザ問題”…選手が北京行き難色夕刊フジ

 まさに、チャイナ・ハザード!! 中国製毒ギョーザが大騒動となっている中、米大リーグでも“中国問題”が浮上してきた。

 レッドソックスが日本開幕戦を行う一方で、北京オープン戦ツアー(3月15、16日)を行うのが、黒田博樹、斎藤隆両投手のドジャースと、井口資仁内野手のパドレス。大リーグの潜在的巨大市場に対して、野球をPRする重大な使命を帯びての渡中だが、選手、関係者の負担は予想以上で、てんてこ舞いとなりそうだ。

 空前の好景気に沸く大リーグは、日本と同時に、オリンピックイヤーを狙って、中国戦略に本格的に取り組むことになった。その白羽の矢が立ったのが両チーム。中国はプロ野球の歴史こそ浅いが、バスケットボールでは、姚明(ヤオ・ミン)=ロケッツ=の活躍で大増収を実現した。大リーグも中国から“2匹目のドジョウ探し”というわけだ。

 中国は現在、6チームでプロ野球リーグが運営されているが、国民への浸透度はまだ低い。シーズン中は空席ばかりが目立つありさまだという。レッドソックスの日本開幕戦ツアーのように、凱旋(がいせん)で沸き返るなら、日本人各選手もやりがいもあるというものだが、青田買いの北京ツアーで、果たして観客動員がどれだけ期待できるのか。

 また、北京ツアーは移動などを含めて1週間の予定で行われる。オープン戦たけなわの3月中旬だけに、チームも選手のやりくりが難しい。ドジャースは、キャンプ地変更でベロビーチ(フロリダ州)でのキャンプは最後。ベロビーチでの試合を休むことができないことから、チームを2つに割って、北京組と残留組を作ることになった。

 すでに、ベテラン選手の何人かが、「できれば行きたくない」と北京行きに難色を示している。となると、今オフ移籍したばかりの選手たちは、北京組に組み込まれてしまう可能性が高い。

 トーリ新監督も同様で、「1年目だから本当はできるだけ選手、コーチが一緒にいる時間を長くしたい。遠征は1週間だけだから問題はないと思う」と話したが、中国でオープン戦をするとは、3選手とも思わなかっただろう。これもビッグマネーの代償というものか…。


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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000009-ykf-spo