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2008年02月01日(金) 19時16分

<輸入小麦>政府売り渡し価格引き上げへ 製品価格に波及も毎日新聞

 農林水産省は、4月からの輸入小麦の政府売り渡し価格を30%前後引き上げる方向で調整に入った。基準になる昨年6月から今年1月までの平均輸入価格が、国際相場の高騰で大幅に上昇したため。小麦粉やパン、めん類などの価格にも波及することが予想される。

 国内で消費される小麦の9割近くは輸入品で、ほぼ全量を政府が買い入れ、製粉会社に売り渡している。売り渡し価格は、原則として輸入価格に国内生産者への補助金に充てる費用などを上乗せして決める。豪州の干ばつや世界的な需要増加で輸入価格が上がったため、昨年4月と10月にそれぞれ1.3%、10%引き上げた。

 しかし、昨秋以降も輸出規制を始める国が広がるなどし、国際相場は更に急騰。輸入価格が売り渡し価格の1トン当たり5万3270円(主要5銘柄平均)を大きく上回る「逆ざや」になっている。

 今年4月からの売り渡し価格は、昨年6月〜今年1月の平均輸入価格に機械的に連動させれば40%近い引き上げが必要とみられるが、影響の大きさを考慮してやや圧縮する。農水省は製粉会社や財務省とも協議し、2月中旬ごろに最終判断する方針だ。【位川一郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000087-mai-bus_all