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2008年02月01日(金) 20時58分

<中国製ギョーザ>宇都宮や浜松「餃子の町」が国産安全PR毎日新聞

 ギョーザのイメージダウンを食い止めろ−−。ギョーザを名物や観光の目玉にしている宇都宮や浜松では中毒の発覚後、国産ギョーザの安全性のPRに躍起だ。原材料をすべて国産に切り替えたり、早くも安全宣言をし、風評被害が及ばないよう先手、先手の作戦が功を奏している。

 「餃子(ぎょうざ)の街」で知られる宇都宮市の「宇都宮餃子会」(伊藤信夫・代表理事)は1日、全加盟店(54社79店舗)に送付していた原材料調査の結果を発表した。ほぼ半数の24社がニンニクやショウガに中国産を使用していたが、国産使用に統一することを申し合わせた。

 一部店舗ではニラやネギも中国産だったがいずれも回収対象の冷凍食品と関係なく、安全は確認済みだ。それでも、同会は国産にするよう各店舗に徹底を呼びかける方針で、同会の田中陽三事務局長は「安全な中国産の野菜でも、消費者の不安を取り除くために国産にしてもらう。今のところ風評被害はなく、売り上げが落ちている店もない」と言う。

 一方、浜松市は世帯当たりのギョーザ消費量日本一をうたう。市内の愛好家らでつくる「浜松餃子学会」は同日夜、静岡県掛川市で会合を開き、「浜松市内で作られた『浜松餃子』は安全・安心で、おいしく食べられる」と“安全宣言”した。今後、各店の材料などを調査しホームページ上で公開していく方針も決めた。斎藤公誉(きみたか)会長(41)は「スーパーでギョーザを買っていた消費者が専門店に流れ、逆に浜松でのギョーザの売り上げは伸びたと聞いている」と話し、「今のところ風評被害など実害は出ていないようだ」としている。【塙和也、平林由梨】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000140-mai-soci