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2008年02月01日(金) 17時07分

食の現場混乱、厳戒… ギョーザ中毒問題 給食・メニュー変更困った 店頭・続く撤去、表示工夫西日本新聞

 中国製冷凍ギョーザによる中毒問題は1日、スーパーが冷凍食品の売り場で中国産をわざわざ明示したり、小学校の給食で輸入食材を含む献立の変更を検討するなど余波が広がった。中には国産の冷凍ギョーザを給食献立から除外するなど「過剰反応」の自治体もあり、生活をめぐる混乱はまだ収まりそうにない。

 福岡県大野城市の小学校では週明けの4日から、給食でキヌサヤやキクラゲなど中国からの輸入食材使用を予定していたが、除外かメニューの変更を1日に検討する。

 一食当たりの経費は227円。同市教育委員会は「国産を使用すると高くなる可能性もあるが、何より安全第一に考えたい」と困惑した表情だった。

 また、同県直方市教委もレンコンなど中国産の食材を使わない献立に切り替えるという。

 同県久留米市の9小学校では1月31日に給食で予定していた国内で加工されたジェイティフーズ販売の冷凍ギョーザの使用を見送った。

 同市教委によると、給食は自校方式。市教委は「国内生産なので問題製品とは関係ない」と各校に通知していたが、主菜としていた計12校のうち9校が「ギョーザに対する不安感がある」などの理由で、各学校長の判断で使用を中止したという。児童たちの給食は1品少なかった。

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 問題のギョーザを販売していたスーパーのタイホー(福岡県久留米市)は「回収対象商品はすべて返品に応じる」としており、1日も購入者からの返品が相次いでいる。

 九州一円で「ジャスコ」などを運営するイオン九州(福岡市)は、ジェイティフーズを含む各メーカーの回収対象商品6品目を売り場から撤去。プライベートブランド「トップバリュ」の冷凍食品については、1日から、売り場に製造国を明記した立て札を立てる。

 久留米井筒屋(久留米市)は1月31日、回収対象外の中国製冷凍食品2品目のほか、中国産野菜が原料の漬物を売り場から撤去。「消費者に配慮した」としている。

 一方、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングス(東京)は、使用している中国製加工食品8品目について、中毒物質の有無を調べる検査を外部委託で行うことを決めた。

=2008/02/01付 西日本新聞夕刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000027-nnp-l40