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2008年02月01日(金) 17時01分

中国製ギョーザ中毒:ジ社8商品、26店舗で販売 他社製も撤去、返品 /和歌山毎日新聞

 ◇スーパーなど対応に追われ
 「ジェイティフーズ」(東京都品川区)が輸入した中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、県と和歌山市は31日、同社が回収を始めた市販用8商品が県内の計26店舗で販売されていたと発表した。これまでに健康被害の報告はないが、県庁や保健所に相談窓口を設置した。スーパーなども対応に追われ、弁当のギョーザを取りやめる幼稚園も。市民の間に不安が広がった。
 県と同市は、問題のギョーザの流通状況を調査し、自主回収の進み具合を確認。中毒になった商品の販売は「グルメシティ御坊店」も分かり、計4店舗となった。自主回収対象のジ社商品は計26店舗で879袋が回収された。
 松源は30日、ジ社の冷凍食品をすべて撤去し、他社製の中国産ギョーザも棚から外した。問題のギョーザを販売していた高野口店(橋本市高野口町)には31日、約15袋の返品に加え他社製の返品も。
 わかやま市民生協のコープ岩出中央店(岩出市野上野)では30日、ジ社のギョーザを撤去。これまでに8袋が返品された。スーパーサンワ楠見店(和歌山市楠見中)は、「手包みひとくち餃子」を31日夕方までに約30袋回収した。
 オークワはジ社の冷凍食品20種類をすべて撤去し、他社の計3商品の回収も始めた。担当者は「家庭の冷蔵庫に残っている可能性がある。開封済みでも返金するので持参を」。
 ◇弁当の献立変更−−海南市の幼稚園
 海南市立日方幼稚園では、この日の委託弁当の献立にギョーザを予定していたが替えた。同園は「業者に問い合わせたところ、『ジ社の食品ではないが、心配もあるだろうから変更しましょうか』と申し出があった。保護者が心配すると思い受けることにした」。
 県教委は31日、市町村教委に、学校給食での衛生管理の徹底を通知。これまでに県内の給食で該当食品の使用の報告はないという。和歌山市教委の担当者は「残留農薬は国の検疫が基本。給食の段階でのチェックは種類が多く、ばく大な労力と費用がかかる」と言う。
 ◇問い合わせ6件−−和歌山市保健所
 和歌山市保健所には「数日前、問題となっているギョーザを食べたが大丈夫だろうか」などの問い合わせが31日午後4時半までに6件あった。体調不良を訴える相談はないという。県の相談窓口は電話073・441・2624。
 和歌山市のスーパーに来ていた同市松江の主婦(64)は「パッケージされた加工食品は何が入っているか分からないので今後は控えたい」。大阪府泉南市の主婦(25)は「国内メーカーなら安全だと思っていたので表示まで見ていなかった」と話し、「国はきちんとチェックしてほしい」と不信を募らせた。

2月1日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000265-mailo-l30