記事登録
2008年02月01日(金) 15時00分

<中国製ギョーザ>皮から殺虫剤検出…包装に断片 千葉県警毎日新聞

 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、被害に遭った千葉県市川市の家族が購入したギョーザの皮から有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出されていたことが、千葉県警捜査1課の調べで分かった。包装紙に付着していた皮の断片で、ギョーザ本体の検出部位が判明したのは初めて。包装紙や具からしみ出した可能性もあり、県警はさらに分析を進めている。

【写真特集】 各社の自主回収商品のパッケージ一覧

 市川市では母親(47)と子供の計5人が1月22日夕、ギョーザ計40個を食べた。食べ残しはなく、県警は自宅にあった包装紙を分析。そこに付着していた皮からメタミドホスを検出した。県警は包装紙と家族の嘔吐(おうと)物からもメタミドホスを検出しているが、現時点ではギョーザの中身からは検出されていないという。

 一方、千葉市稲毛区で母親(36)と女児(3)が昨年12月28日に中毒症状を起こしたケースで、販売したコープ側が同じ袋に入っていた未解凍のギョーザ3個と途中で吐き出したギョーザ1個を保存していたことも分かった。母親から受け取って調べ、原因は特定できなかったが、破棄せずに保管していた。県警はこれ以外に、母親から調理して食べなかった1個の提出を受けており、計5個の分析を進めている。

 千葉県内の2事例のギョーザの製造日は、ともに昨年10月20日。県警は、メタミドホスがどこに含まれていたかの分析が混入ルート解明につながるとみており、輸入元の「ジェイティフーズ」や販売元の「生協」に手配し、この製造月日で製造ライン(ロット)が同じ製品を全国から回収する。

 兵庫県高砂市の家族3人のケースでは食べ残しはなく、胃の洗浄液やパッケージからメタミドホスが検出された。【斎藤有香、山本太一】

【記事と写真で総力特集】 中国製ギョーザ中毒事件
【関連記事】 天洋食品、労働争議で不評 工場周辺緊張
【関連記事】 中国「サンプルから農薬確認されず」
【関連記事】 中国製ギョーザ:千葉の病院が中毒の届け出怠る
【関連記事】 製造元の天洋食品、昨年には牛肉に金属粉

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000055-mai-soci