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2008年02月01日(金) 12時02分

中国製ギョーザ中毒:行政への通報41件 下痢、嘔吐繰り返す /埼玉毎日新聞

 ◇いずれも軽症、快方向かう
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件の発覚から一夜明けた31日、県内各地で健康被害の訴えが相次いだ。保健所など行政への通報だけでも41人に上り、自治体や取扱業者は終日、対応に追われた。
 上尾市の女性が1月14日、「CO・OP手作り餃子」を食べた直後から、下痢や嘔吐(おうと)を繰り返すなど、県保健所に28人、さいたま市保健所に11人、川越市保健所に2人の報告が寄せられた。いずれも軽症で快方に向かっている。重症者が出た千葉・兵庫県のケースで報告された「激しいめまい」などの神経症状はなく、有機リン系薬物「メタミドホス」は検出されなかった。コープネットの相談窓口にも県内から少なくとも24件の被害報告があった。
 県は31日、国から販売中止が要請された冷凍食品を扱う、スーパーなど200カ所の回収状況を調査。うち67カ所を立ち入り検査した。「製品が流通しないよう、今後も調査を行う」という。また、県教育局も学校給食に該当製品が使われていないか緊急に調査し、使用実績がないことを確認した。
 さいたまコープ(さいたま市南区、佐藤利昭理事長)では、職員が組合員へのおわびや返品案内の電話対応に追われた。21〜30日に県内17の共同購入センターと54店舗で冷凍ギョーザを買った約2700人に、ギョーザを食べないよう注意を促し、病院の受診や返品を呼びかけた。購入者からは「他の食品は問題ないのか」「治療費を補償するのか」などの問い合わせや苦情が多く寄せられているという。【和田憲二、浅野翔太郎】

2月1日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000064-mailo-l11