記事登録
2008年02月01日(金) 12時01分

中国製ギョーザ中毒:県内でも3人下痢 有機リン系農薬の有無検査 /群馬毎日新聞

 中国産冷凍ギョーザによる中毒事件で、県内でも千葉県と同じ商品を食べた3人が下痢や腹痛などを訴えていたことが31日、分かった。いずれも軽症で既に回復している。【塩崎崇】
 県食品監視課によると、前橋市の40代女性は1月中旬に「CO・OP手作り餃子」を食べ、約30分後に下痢や腹痛の症状が出た。約4時間後に食べた40代の夫にも症状が出た。太田市の30代男性は同月27日午前に同商品を食べ、約18時間後の28日未明に下痢や吐き気の症状が出始めた。
 県は両者宅に残っていたギョーザなどを食品安全検査センターに持ち込み、有機リン系農薬・メタミドホスの有無を検査している。このほか各地の健康福祉事務所には健康不安などを訴える19件の相談があった。また、高崎市の2家族5人が下痢などの症状を訴え、受診したが、食べた食品などは分からず、原因不明という。
 一方、県は回収商品が学校給食で使われているかも調査。31日夜までに使用実績の報告はなかったという。
 コープぐんまは同商品を昨年4月以降、県内14店舗で5277個販売、10カ所の配送センターから約2万2000個を配送したという。県によると、兵庫県で問題となった「中華deごちそう ひとくち餃子」はスーパーなど18店舗で扱われていた。輸入元のジェイティフーズが回収している23商品のいずれかを扱っている店は調査対象139店舗中82店舗だった。いずれも既に撤去されている。
 ◇商品撤去、冷凍売り場に張り紙−−スーパーなど
 前橋市昭和町の「コープ昭和店」では1月29日夜、本部の指示で対象商品を撤去し、冷凍食品コーナーに事情を説明する「お知らせ」が張り出された。30日夕から31日にかけ、同店には「半分食べてしまったが、心配だ」などとの問い合わせが十数件あったという。
 この日、同店に買い物に来た渋川市石原町、パート、都丸玲子さん(53)は「食べ物の安全管理がずさんでショック。安くても有害なら無意味。コープは安全だと思っていただけに残念」と顔をゆがめた。前橋市内の別のスーパーに中国産冷凍食品を返品した高崎市のパート女性(52)は「子供の弁当にも使っていたが、しばらくは控えたい」と話した。
 別のスーパーの男性店長は「商品を撤去するのはミートホープ問題以来。売っている以上は店に責任があるので」と言葉少なだった。【鈴木敦子、鳥井真平】

2月1日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000036-mailo-l10