2008年02月01日(金) 07時51分
京都府など立ち入り調査開始 毒ギョーザ事件（産経新聞）
中国製ギョーザに農薬が混入した中毒事件で、今日と府や京都市は３１日、メーカーの自主回収の対象となっている商品が店頭に残っていないか、スーパーなどの立ち入り調査を開始した。相談窓口には冷凍食品に関する問い合わせが相次ぐなど、関係機関は対応に追われた。保健所には中国製の冷凍食品を食べたとする人から体調不良を訴える連絡も寄せられており、「食への不安」が広がり続けている。
府はホームページ（ＨＰ）に、自主回収の対象商品リストを公開している事業者のサイト集を開設した。「当該食品並びに自主回収が行われている関連商品は食べないでください」と注意を呼びかけ、厚生労働省から新たな情報が提供され次第、ＨＰを更新。相談窓口として保健所の電話番号一覧も掲載した。「これほど影響の大きい問題は初めて」と生活衛生室の担当者は話す。
京都市では市内１１保健所に相談窓口を設置。「冷凍庫に中国産の冷凍食品があった。回収対象商品にあたるのか」「対象の食品はどのように処理すればいいのか」などとする相談が８６件（３１日午後５時現在）寄せられたという。
各保健所は、店頭から対象商品が撤去されているかを確認するためスーパーなどに立ち入り調査を実施、中国から輸入された対象商品以外の冷凍食品についてもサンプルを持ち帰り、問題がないか検査を始めている。
子供たちの給食用食材を供給している府学校給食会では、大腸菌などの検査を独自に行うことはあるものの、「健康を害するほどの農薬が含まれているなんて想定外。われわれができることには限りがある」と戸惑いの声をあげた。
消費者の不安も広がるばかりだ。
１歳の子供を持つ京都市下京区の主婦、藤崎麻里さん（２５）は「少し値段は高くても国産がよいと思うが、店頭をみると、国産はどこへ行ってしまったのかと思うくらい中国産は多い。何も食べられなくなる」と不安をもらした。
【関連記事】
・
中国検疫当局が即日会見「ギョーザ原料から農薬農薬検出せず」
・
毒ギョーザ…安売り競争に明け暮れる冷凍食品業界
・
毒ギョーザの農薬、中国では死者相次ぎ禁止
・
冷凍食品の検査は不要…「隙」突いた毒ギョーザ
・
事件すべて掲載…臨時特集「毒ギョーザ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000014-san-l26