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2008年02月01日(金) 07時50分

毒ギョウザ、三重県内でも商品回収産経新聞

 中国製ギョーザを食べた人が食中毒症状を訴えた問題で、三重県内でも30〜31日にかけ、各地のスーパーで対象商品を自主回収する動きが広がった。消費者の中には「中国製は食べないようにする」などの自衛意識が高まり、各市町の教育委員会は学校給食に該当する食材が含まれていないかのチェックに追われた。

 県健康危機管理室は31日、問題のギョーザなどの輸入元「ジェイティフーズ」から入手した取引先一覧表をもとに、県内の食品問屋やスーパーなど79件を調査。うち65施設で取引実績があることが分かり、店頭に並べないことなどを指導した。

 また、県には午後5時までに消費者から7件の相談があった。うち3件は「手包みひとくち餃子(ぎょうざ)を食べたあと下痢をした」という内容だったが、発症までにかなり時間が経過していることから、食中毒との関連性は薄いとみられる。同室はうち2件の喫食者が残していた食品を入手しており、今後検査を進める。

 一方、各地のスーパーなどでは、冷凍食品の売り場からジェイティフーズ関連食品の自主回収に追われた。

 伊賀市小田町のオークワ「ジョイシティ伊賀上野店」でも、ギョーザや春巻き、コロッケなどジェイティフーズが輸入した14品目約400点を売り場から回収して冷凍庫に保管。「おわびとお知らせ」と書いた張り紙を売り場に出し、手元に該当商品があれば現物かレシート、パッケージを持参するよう呼びかけた。

 津市内の主婦(52)は「ニュースを見てすぐに冷蔵庫の食品を調べた。幸いなかったので安心した」。また、伊賀市内の主婦(46)からは「過去に中国産野菜の農楽汚染のニュースを聞いたこともあり、ふだんから中国のものは買わないようにしている。しかし、私たちの見えないところで身近な食材が輸入、販売されているのは怖い」と話していた。

 一方、県教委は県内各市町の教育委員会に、学校給食でジェイティフーズの関連食品が使われていないか調査を依頼。伊賀市教委では、給食センターや自校で調理している学校に問い合わせたが、関連食品を使用していないことが判明。「影響はない」と判断した。

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