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2008年01月31日(木) 00時00分

中国製ギョーザ1万個以上県内で販売読売新聞

昨年1年間 生協が自主回収開始

 中国製冷凍ギョーザによる有機リン中毒問題で、千葉県や兵庫県で10人が食中毒症状を起こしたものと同じ製品が、県内で昨年1年間に1万個以上販売されていたことがわかった。販売元の「生活協同組合コープあおもり」(青森市)は、販売先に電話連絡をして自主回収するなど対応に乗り出した。県によると、30日午後9時半現在、健康被害は確認されていないという。

 この問題は、千葉県と兵庫県で、中国製冷凍ギョーザ「CO・OP手作り餃子(ぎょうざ)」などを食べた10人が下痢や吐き気などの中毒症状を訴えたもので、ギョーザからは有機リン系農薬の「メタミドホス」が検出された。輸入元のジェイティフーズ(東京都品川区)などは30日、同じ工場で生産された商品を含む23品目の自主回収を発表した。

 コープあおもりによると、中毒症状が問題となった商品は全国で販売されており、県内では共同購入制度を利用する組合員の宅配用に購入。30日午後9時現在の集計で、2007年に約1万1000個、今年1月には508個を受注したことが確認された。

 また、コープあおもりでは、中国の同じ工場でつくられた別の冷凍ギョーザ「CO・OP本場中国肉餃子」も、1月だけで3510個を共同購入用として受注し、28〜30日に2124個を宅配した。この商品は06〜07年に計約8000個を受注していた。

 コープあおもりは、これらの商品すべてを自主回収の対象としており、30日は1月に宅配した組合員から電話連絡をして、食べないよう呼びかけた。土嶺彰理事長は、「ご迷惑をおかけして申し訳ない。おわびするとともに、再発防止に向けて全力で取り組みたい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20080131-OYT8T00112.htm