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2008年01月31日(木) 00時00分

213パックを販売 中国製ギョーザ中毒読売新聞

購入者から回収されたギョーザパック。開封されたものも(30日午後8時、山形市の共立社山形本部で)

 千葉県の親子らが、生協で購入した中国製冷凍ギョーザを食べて食中毒の症状を起こした問題で、中毒を起こしたギョーザに混入していた有機リン系薬物「メタミドホス」が混入している可能性がある商品が、県内でも生協を通じて206人に計213パック販売されていたことが30日、わかった。県危機管理室食品安全対策課によると、同日現在で健康被害は確認されていないが、販売した業者は商品の回収を始めた。

 同課によると、問題の商品は「ジェイティフーズ」(東京都)が輸入した「CO・OP手作り餃子(ぎょうざ)」(40個入り、560グラム)で、県内では生活協同組合「共立社」(鶴岡市宝田)が今月28〜30日に共同購入による戸別配達方式で販売した。スーパーなどの店舗販売はなかったが、県内全域で販売されたという。

 日本生協連(東京都)から30日に連絡を受けた同組合は直ちに回収作業に入った。同組合によると、同日午後7時半時点で、問題の商品を配達した206人の9割と連絡がつき、連絡が取れ次第、同組合支部の担当者が回収に向かっている。

 同組合の共同購入の商品の集配拠点となっている山形本部(山形市上柳)には、問い合わせの電話が相次いだ。午後9時の時点で、連絡が取れた購入者のうち約20人が、問題のギョーザを食べてしまっていたといい、「食べてしまったが、健康上問題はないのか」との問い合わせもあったという。

 同組合は今後、「CO・OP手作り餃子」と同じ中国の工場で製造された商品についても、店頭に掲示を出すなどして回収を呼びかける。組合の松本政裕専務理事は「今夜中に組合内で打ち合わせを行い、対応を決める。購入者には、同じ工場で生産された別商品についても、回収への協力をお願いしたい」と話した。

 一方、同組合は昨年1月以降、この213パックを含め、問題の冷凍ギョーザを累計約3300パック、県内で販売・発送したという。同組合は「これまでのところ、健康被害の連絡はない」としている。

 一方、兵庫県で問題となった商品と同じ「中華deごちそう ひとくち餃子」(20個入り、260グラム)が、「ヤマザワ白山店」(山形市白山)に並んでいたことが30日判明し、同日中に24パックを回収した。販売された数量などについて県食品安全対策課が調査を進めている。これについても、健康被害の報告はないという。

 厚生労働省から連絡を受けた同課は30日、県内スーパーや小売店に対し、問題の冷凍ギョーザを販売しないよう電話などで呼びかけた。同課は問題の冷凍ギョーザを含め、同じ工場で製造された計23品目の冷凍食品の流通状況を県内スーパーなどで調査する。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20080131-OYT8T00170.htm