日本たばこ産業（ＪＴ）は３１日、中国製冷凍ギョーザの中毒を受け、ギョーザを製造した中国・河北省の「天洋食品」の工場に社員を派遣して調査を始めたと発表した。工場に立ち入り、製造中に有機リン系の殺虫剤「メタミドホス」が混入する可能性がなかったかなどを調べた。
工場内のメタミドホスの有無や、持ち込まれる可能性について、工場の品質管理責任者に聞き取るなどして調べた。原材料の野菜の栽培にはメタミドホスを使わないことになっており、残留農薬検査の記録なども確認した。
ＪＴ食品事業本部の川股篤博事業企画部長は都内で記者団に対し、野菜にまいた農薬が最終製品になっても高濃度で残る可能性は低いとの見方を示し「（製造工程での）混入が中心の調査になる」と説明した。
問題が起きたギョーザと同じ製造日のサンプル品は中国当局が確保しており、ＪＴに一部を分けるよう交渉しているという。現地入りした社員は１人で、今後１週間ほど調査する。増員も検討する。