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2008年01月31日(木) 19時31分

製造工程、大半が手作業=被害3件、すべてに有害成分−中国製ギョーザ時事通信

 中国製冷凍ギョーザの中毒問題で、製造元の「天洋食品」(中国・河北省)では、調理から梱包(こんぽう)に至る主要な工程が手作業だったことが31日、分かった。健康被害を出した3件の商品すべてに有害な有機リン系薬物が付着していたことが、千葉、兵庫両県警の調べで判明しており、混入の可能性が多岐にわたる疑いが強まった。
 中国国家品質監督検査検疫総局は同日、原材料から有害成分は確認されなかったと説明。現地の警察が捜査している。
 調べなどによると、千葉県内では昨年12月28日と1月22日にギョーザを食べた計7人が病院に搬送された。同5日には兵庫県高砂市でも親子3人が中毒になったが、両県警は嘔吐(おうと)物などから有機リン系薬物を検出、すべて「メタミドホス」と特定した。
 天洋食品の工場は広さ約1万平方メートルで、午前8時から10時間操業。約700人が勤務し、うち約630人が製造ラインを担当している。ギョーザ以外には豚カツやロールキャベツなども作っている。
 ギョーザの製造では、原材料のチェックに始まり、具を皮で包む「成形」作業などを手作業で実施。機械化されているのは、野菜などを刻んだり、具を練ったりするなど一部に限られていたという。 

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