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2008年01月31日(木) 14時36分

「ギョーザで食中毒の疑い」届け出ず…千葉市立青葉病院読売新聞

 昨年12月28日に中国製の冷凍ギョーザを食べて中毒になった千葉市稲毛区に住む主婦(36)を診察した千葉市立青葉病院(同市中央区)が「食中毒の疑いがある」と診断しながら、食品衛生法に定められた保健所への届け出を怠っていたことが31日わかった。

 千葉市も1月4日に、主婦がギョーザを買った「ちばコープ」(千葉市)からの情報で、体調を崩した女性がいることを知ったが、病院から届け出がないことなどから、詳しい検査をしなかったという。

 同病院事務局によると、主婦が別の病院から転送されてきたのは、ギョーザを食べた約4時間後の12月28日午後10時ごろ。吐き気や下痢などの症状を訴え、急性胃腸炎の患者として処置され、翌29日午前に退院した。

 同病院は1月4日に「急性胃腸炎または食中毒の疑い」との診断結果を出したが、保健所に届け出ることなく、主婦に診断結果を知らせただけだった。主婦が食べたものから、ギョーザが原因だった疑いが強いことは把握していたという。

 食品衛生法では、「食中毒の患者や疑いのある者を診断した医師は保健所長に届け出なければならない」と定めている。同病院は「届け出義務は知っていた」と法違反を認めたうえで、「(当時は)感染性胃腸炎が多発している時期で、冷凍ギョーザを原因とする中毒と断定できなかったため、届け出は必要ないと判断した。今後、マニュアルなどを見直していかなければならない」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080131-00000029-yom-soci