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2008年01月31日(木) 08時01分

中国製ギョーザ 冷凍加工品、検査対象は5%産経新聞

 輸入食品に関する検疫所での残留農薬物のチェックは、生鮮品や加工度合いの低い製品に限られる。冷凍加工食品は残留農薬検査を受けないまま、商品が国内の流通ルートに乗せられている。

 問題のギョーザも、昨年11月中旬に、中国・天津港から別々の船でそれぞれ約13トンずつ川崎港と大阪港に陸揚げされたが、管轄する東京検疫所川崎検疫所支所と大阪検疫所は残留農薬の検査は行っていなかった。

 厚生労働省によると、検疫は国際基準と統計学に基づき抜き打ちで行われる。生鮮品は積極的に残留農薬の検査を行うが、冷凍加工食品は加工段階の洗浄で農薬が落ちたり、食材が混ざり合うことから、残留農薬物の検出が技術的に難しく、仮に発見した場合でも原因食材を突き止められないことから、検査項目に含んでいないという。

 冷凍加工品には、大腸菌や食品添加物の検査が行われることがある。ただ、これも全体の輸入件数の5%程度が対象で、問題の輸入分は検査の対象外だった。

 厚労省は30日、問題のギョーザと同一製品の輸入を認めないよう全国の検疫所に指示した。

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