記事登録
2008年01月30日(水) 03時26分

赤福営業禁止、30日に解除 三重県、再発防止体制確認朝日新聞

 和菓子の老舗(しにせ)「赤福」(三重県伊勢市)が赤福餅の消費期限を偽装したり、期限切れ商品を再使用したりした問題で、三重県伊勢保健所は29日、食品衛生法に基づく同社本社工場(同市)への営業禁止処分を30日に解除すると発表した。本社工場の営業禁止が解けるのは、処分が出た昨年10月19日以来3カ月余ぶり。赤福は「お客様に迷惑をかけているので、万全を期した上で早く営業を再開したい」としている。

 赤福は、不正の温床とされた冷解凍設備の撤去など再発防止に向けた対策を取り、県は改修が終わった本社工場などを28日から立ち入り検査していた。昨年12月に提出された改善報告書をもとに、生産ラインの試運転や冷解凍設備の撤去状況を確認。製造日を中箱に印字する装置の導入など、再発防止策の実施状況を点検したという。

 県薬務食品室の大市喬室長は解除を決めた理由について、「再発防止の社内体制確立など、改善を指示した項目について、不正行為ができないようなシステムができている」と説明した。

 県は昨年10月、店頭から回収した赤福餅の再販売が発覚した直後、「根拠のない消費期限の設定などは食品衛生法違反に当たる」として本社工場を営業禁止処分にし、営業施設の衛生管理や表示の総点検と改善、法令順守のための体制確立などを指示していた。

 赤福は名古屋、大阪両営業所での生産をやめて商品配送だけを担当させることを決め、28日に名古屋、大阪両市の保健所に菓子製造業の廃業届と改善報告書を提出。本社工場の営業禁止解除で、同社が営業を再開する条件が整うことになる。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0130/NGY200801290005.html