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2008年01月30日(水) 18時46分

中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫朝日新聞

 千葉県と兵庫県の3家族計10人が中国産の冷凍ギョーザを食べた後にめまいやおうとといった食中毒症状を訴え、9人が入院していたことが30日、わかった。両県警が2家族が食べたギョーザを鑑定したところ、有機リン系農薬のメタミドホスが検出された。輸入元のジェイティフーズ(東京都品川区)は、この商品と同じ工場で生産された23品目の自主回収を始めた。

農薬が混入していたとされる冷凍ギョーザと同じ商品。1月29日にコープ市川で撮影された=千葉県提供

 両県警などによると、食中毒症状を訴えたのは、同県市川市の飲食店店員女性(47)の家族5人と千葉市稲毛区の2人、兵庫県高砂市の3人。

 市川市の5人は1月22日夜、同市の「コープ市川店」で購入した「手作りギョーザ40個入り」を食べたところ、吐き気や下痢などの症状を訴えたという。女性と養護学校生の長女(18)、小4の長男(10)、小2の次男(8)が重症、次女(5)が意識不明の重体になった。5人とも快復に向かっているが、現在も入院中という。

 千葉市の2人は昨年12月28日夕、同市花見川区の「コープ花見川店」で買った同じ商品を食べて吐き気などをもよおした。それぞれ、1日の入院、通院をしたという。

 兵庫県高砂市の男性(51)の家族3人は今年1月5日夕、スーパーで購入した「手包みひとくち餃子(ぎょうざ)」(20個入り、260グラム)を食べた後に同様の症状を訴え、10〜14日間入院したという。

 千葉県警などによると、メタミドホスは通常殺虫剤に含まれる薬物で、国内での入手は困難だが、中国では一般的に農薬としても利用されているという。致死量は体重50キロの成人で1.5グラムだという。

 冷凍ギョーザは、中国でパッケージした状態で輸入しているという。原材料はキャベツ、白菜、にらなどの野菜や豚肉など。家族が購入したパックには穴を開けた跡などは見つかっていないという。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0130/TKY200801300289.html