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2008年01月30日(水) 00時00分

中毒報告の中国ギョーザ 県内で2万個超流通読売新聞

みやぎ生協など 店頭から即日撤去
自主回収の対象となった「CO・OP手作り餃子」(みやぎ生協提供)

 千葉県などの3家族10人が、有機リン系薬物「メタミドホス」が混入した中国製冷凍ギョーザを食べて食中毒を起こした問題で、問題のギョーザが昨年4月以降、県内でも宅配や店頭販売などで少なくとも2万個以上流通していたことが30日、分かった。販売した「みやぎ生協」(仙台市)など県内の小売店は、この商品を店頭から撤去するとともに、自主回収を始めた。関係者は「購入した人は、絶対に食べないでほしい」と呼びかけている。

 県や仙台市などによると、これまでに中国製ギョーザによる健康被害は出ていない。

 同生協ではこれまで、問題の「CO・OP手作り餃子(ぎょうざ)」と「中華deごちそう ひとくち餃子」の2品計約2万600個を販売。「手作り餃子」は昨年5月以降、約9100個を会員向けに宅配した。28〜30日だけでも、会員766人に対して計785個を宅配。同生協では、この間に購入した会員全員に電話連絡して健康被害を確認したり、自主回収の方針を伝えたりするなど対応に追われた。

 一方、「ひとくち餃子」は昨年4月以降、同生協が運営するスーパー「コープ木町店」(仙台市青葉区)や同幸町店(同市宮城野区)など11店舗で計約1万1500個を販売。コープ以外では、ダイエー仙台店(同市青葉区)、イトーヨーカドー石巻あけぼの店(石巻市)、同石巻中里店(同)、同仙台泉店(仙台市泉区)でそれぞれ販売されていた。いずれも30日、店頭から撤去、自主回収されることになったが、両社とも、過去に販売した個数は「現時点で把握していない」という。

 また、ギョーザを輸入したジェイティフーズ(東京都)が問題の2品に加えて自主回収を決めた中国製加工食品も、県内では数多く流通しており、各小売店は同日中にすべて撤去した。

 みやぎ生協では昨年5〜10月、「CO・OPとろ〜り煮込んだロールキャベツ」937個と、「CO・OP本場中国肉餃子」298個を、それぞれ会員に販売した。このほか、県内に40店舗を展開するヨークベニマル(福島県)は、「お弁当大人気!豚肉のごぼう巻き」を販売、ダイエー仙台店でも「お弁当大人気!2種のソースのロールキャベツ」を販売していた。

 また、「お弁当大人気!豚肉のごぼう巻き」、「お弁当大人気!2種のソースのロールキャベツ」、「お弁当大人気!豚肉の3色野菜巻き」の3品を販売していたエーコープ宮城(大和町)。同南八木山店(仙台市太白区)で撤去作業に当たっていた担当者は「小売店も不信感を持たれてしまう。メーカーや輸入元は安全な物だけ取り扱ってほしい」とぶぜんとしていた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20080130-OYT8T00035.htm