殺虫剤が混入した中国製冷凍ギョーザによる有機リン中毒が千葉、兵庫両県で発覚した30日夕、問題の冷凍ギョーザや同じ工場で製造された冷凍食品を販売していた県内50店舗以上のスーパーマーケットなどは商品の撤去に追われた。県によると、県内では該当商品による健康被害の報告は入っていないが、県などは、該当商品は食べないよう注意を呼びかけている。
輸入元の「ジェイティフーズ」(東京)は、中毒があった冷凍ギョーザと同じ商品とみられる「CO・OP手作り餃子」と「中華deごちそうひとくち餃子」、同じ工場で製造された冷凍食品計23品目の自主回収を進めている。
該当商品を県内で販売していたのは、「生活協同組合CO・OPとやま」「大阪屋ショップ」「新鮮市場」(いずれも富山市)「アルビス」(射水市)の4事業者。また、県生活協同組合(富山市)は昨年4〜6月、「手作り餃子」618袋などを宅配したが、現在は扱っていない。
CO・OPとやまは、みなみ店(富山市堀川町)と城川原店(同市城川原)の2店で販売していた「手作り餃子」を回収。富山市堀川町の本部では午後6時ごろから役員と職員約30人が急きょ集まり、組合員証から分かった購入者に一斉に電話をかけた。
過去2か月間で、みなみ店で「手作り餃子」13袋が売れていたというが、被害の報告は出ていない。また、昨年3月以降では両店で計216袋が販売されており、購入者に電話連絡を続けている。渡辺美和子理事長は「販売した責任を感じる」と話した。
大阪屋ショップは県内全19店舗で販売していた「ひとくち餃子」を含め回収対象の計5品目をすべて撤去した。新鮮市場は、県内全15店舗のうち7店舗で「ひとくち餃子」を、うち4店舗でその他の回収対象3商品を販売していたため、撤去した。アルビスは、中毒のあったギョーザとみられる商品は扱っていなかったが、回収対象の2商品を県内全26店舗で販売していたため、撤去した。
県は事業者からの情報収集に追われ、県生活衛生課は県内の各厚生センターなどを通じ、問題の商品などによる中毒などが過去に報告されていないことを確認した。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080129-OYT8T00786.htm