2008年01月30日(水) 06時00分
ナノチューブでトランジスタラジオ=通信機器の性能向上期待−米チーム(時事通信)
極細の筒状炭素分子、カーボンナノチューブ(CNT)で部品を作り、超小型のトランジスタラジオを開発したと、米イリノイ大とノースロップ・グラマン・エレクトロニクス・システムズ社の研究チームが30日までに米科学アカデミー紀要の電子版に発表した。このラジオでFM局の道路交通情報を聴くことができたという。
CNTは直径が数ナノメートル(ナノは10億分の1)、長さが数マイクロメートル程度。黒鉛シート1枚を丸めたような単層構造とネギに似た多層構造の2種類がある。研究チームは電気的性質が優れる単層CNTでアンテナや増幅器、混合器、オーディオアンプなどの部品を作った。高周波・高速アナログ回路ではシリコン半導体製より性能が良くなるとみられ、携帯電話やレーダーなどへの応用が期待される。
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