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2008年01月30日(水) 00時00分

西日本のスーパーでも撤去相次ぐ 中国製冷凍ギョーザ朝日新聞

 西日本のスーパーでも、商品を撤去する動きが相次いだ。

生協の店頭から撤去され、倉庫に集められた冷凍ギョーザ=30日午後5時48分、大阪府吹田市で スーパーの冷凍食品売り場に並ぶJTフーズの「ひとくち餃子」=30日午後5時40分、神戸市中央区で    

 中毒となった兵庫県高砂市の家族が商品を購入したイトーヨーカドー加古川店(同県加古川市)。柚原泰彦店長(54)によると、今月7日、市の保健所から「食品の苦情などがないか」と尋ねられ、「ない」と答えた。29日になり、兵庫県警から「お宅が販売した『ひとくち餃子(ギョーザ)』に毒物が含まれていた可能性がある」と、同商品の12月の仕入れ、販売数などを聞かれたという。

 同店は同社本部(東京)に指示を仰ぎ、29日夕、店頭にあった同商品21個を撤去した。

 同社は、該当商品を複数店舗で扱っており、各店舗は30日、撤去作業に追われた。堺店(堺市)の木庭信副店長は「うちで扱う冷凍食品の3割は中国製。一番困るのはお客さんだが、イメージダウンも心配」と話した。

 奈良市のスーパー「いそかわ押熊店」はこの日、冷凍食品の特売だった。問題のギョーザも半額で売っており、夕方の撤去までに14個が売れた。購入者から「返品したい」と苦情の電話が数本入り、対応に追われた。和歌山市のスーパーサンワ楠見店でも同日、24個が売れ、残りは撤去したが、問い合わせの電話があった。

 滋賀県近江八幡市のユーストア近江八幡店は約10袋を撤去。30日の購入客はいなかったが、1年以上前から扱う人気商品だったという。コープこうべ(神戸市)でも店舗から対象商品を撤去。宅配商品を購入した客には31日以降、回収の連絡をする予定だという。

 京都、大阪、兵庫、滋賀で食品スーパー「フレスコ」を展開するハートフレンド(京都市)は30日夜、ジェイティフーズのすべての冷凍食品の回収を決めた。「お客様に不安を与える可能性がある」と判断した。

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 岡山、大阪、兵庫、広島で68店舗を展開する山陽マルナカ(本社・岡山市)でも、ジェイティフーズの商品を撤去するよう全店舗に指示した。

 ユアーズ(本部・広島県海田町)でも、県内の店舗でジェイティフーズの商品を販売していたため、30日夕から店頭から撤去を始めた。鳥取市内で7店舗を展開するエスマートは、ジェイティフーズの全商品を店頭から撤去。スーパーのフジ(本社・松山市)は、四国4県と広島、山口県にある計81店舗で、ジェイティフーズのすべての冷凍食品を回収した。

 高松市の「コープ栗林」では、3品目を店頭から撤去したが、客から「自分が食べたものが、そのギョーザなのか」との問い合わせの電話が相次いだ。金沢市の「コープたまぼこ」でも、該当商品を撤去し、予定していた仕入れもキャンセルした。同店によると、人気商品の一つ。仕入れ担当の角谷勉さんは「買われた方がたくさんいるので、何か起きないか心配です」と話した。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200801300083.html