記事登録
2008年01月26日(土) 03時08分

「神世界」事件、警視の報酬400万円読売新聞

 神奈川県警の前警備課長・吉田澄雄警視(52)(警備部付)が霊感商法に関与していた事件で、吉田警視が「神世界」(山梨県甲斐市)系列のサロン運営会社から受け取った報酬は総額約400万円に上ることや、幹部の立場を利用して部下から架空投資話で集めた計520万円を同社の運営資金に回していたことが25日、県警の調べでわかった。 県警は、地方公務員法(営利企業への従事制限)に反し、信用失墜行為にも当たると判断し、31日付で吉田警視を懲戒免職とする。吉田警視は事実関係を認め、「部下に迷惑をかけ、反省している」と話しているという。

 県警監察官室の調べによると、吉田警視は2005年12月、サロンを運営する「E2(イースクェア)」の会計担当が退職したのを機に、後を引き継いだ。報酬は同社の杉本明枝社長(44)から手渡しや振り込みで2年間にわたり月十数万円、計約400万円を受け取っていた。07年1〜11月に、E2の上部団体に対して行っていた送金業務などは、勤務時間中だったことも確認された。

 また、吉田警視が07年3月に警察学校の教え子や警備部の部下らに持ちかけた架空の投資話は、サロンの経営悪化を受けたもので、7人から集めた計520万円はE2の営業資金になっていた。

 吉田警視は、教官を務めた警察学校時代の教え子や部下を勧誘しており、5人がサロンに通った。神世界のグッズ購入や「ご霊光」と呼ばれる祈願料に約400万円をつぎ込んだ警官もおり、5人の被害総額は約1200万円に上るという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000006-yom-soci