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2008年01月25日(金) 21時02分

暫定税率「つなぎ法案」で延長=与党内に浮上、奇策批判も時事通信

 3月末で期限が切れる揮発油(ガソリン)税の暫定税率を3カ月間程度延長する、いわゆる「ブリッジ(つなぎ)法案」を議員提出する案が25日、与党内に浮上した。租税特別措置法改正案の月内衆院通過が困難となる中、暫定税率の期限切れを回避するのが狙いだ。しかし、野党は反発しており、与党はつなぎ法案の是非を慎重に判断する方針だ。
 福田康夫首相は25日の衆院予算委員会で、つなぎ法案に関し「与党もどうしたらいいか、いろいろ考えなければいけない」と述べ、検討していることを事実上認めた。
 つなぎ法案を今月中に衆院通過させれば、参院送付後60日で否決とみなせる憲法の規定を適用し、年度内に衆院の3分の2で再可決できる。改正案はその後、時間をかけて成立させようという案だ。自民党内では、29日に2007年度補正予算案を参院送付した後に提出し、直ちに衆院通過させる日程がささやかれている。
 しかし、いずれ改正案も再可決せざるを得ず、与党内には「2度の再可決が世論に与えるイメージは悪い」(幹部)との懸念がある。
 一方、民主、共産、社民の野党3党は「奇策中の奇策」と反発しており、与党がつなぎ法案を提出すれば、国会の混乱は必至。改正案などの予算関連法案について、与党が目指している来週中の審議入りが困難となり、補正予算案の参院審議もストップしかねない。 

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