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2008年01月24日(木) 00時00分

偽装事故、接骨院経営者が「お墨付き」 妻が仲間募り詐欺 8容疑者逮捕読売新聞

 交通事故でけがをしたと偽り、損害保険会社から保険金をだまし取っていた接骨院経営者と妻ら8人のグループが23日、詐欺の疑いで逮捕された。県警交通指導課と所沢署は、治療費や休業補償の申請に必要な施術証明書を偽造できる夫の立場を悪用し、妻がパチンコ仲間らに呼びかけて犯行を繰り返していたとみて調べている。

 逮捕されたのは、所沢市中新井、接骨院「中新井小川接骨院」経営の小川一成(72)と妻の栄子(70)ら8容疑者。いずれも容疑を認めている。

 逮捕容疑となったのは、2006年7月16日夜に三芳町の町道で起こした追突事故。交差点で信号待ちをしていた軽乗用車に、わざと乗用車を追突させた上、実際にはけがをしていないのに、一成容疑者が7人分のニセの施術証明書を作成し、損保会社から計約800万円をだまし取った疑い。

 8人は04〜05年にも数件の交通事故をでっち上げ、2000万円以上をだまし取っていたとみられる。その多くが、一成容疑者の接骨院に治療費名目で支払われていた。県警は、栄子容疑者の提案で犯行が行われたとみて追及する。

 夫婦以外の6人は24〜68歳の男女。小川接骨院に勤務していた整体助手や柔道整復師のほか、栄子容疑者が近所のパチンコ店で知り合った遊び仲間だった。

 今回の事件は、栄子容疑者が07年1月、所沢市内で本当に起こしたバイクの単独事故がきっかけで発覚。この事故を捜査した所沢署員が、栄子容疑者が過去に何度も事故の当事者になっていることを不審に思い、同課などが捜査に乗り出した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20080123-OYT8T00759.htm