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2008年01月24日(木) 16時00分

府民の声:府知事選によせて 仲村実さん /大阪毎日新聞

 ◇就労支援、具体策を−−アルバイト・派遣・パート関西労組事務長、仲村実さん(59)
 太田房江知事は就労支援を強化したと誇るが、形だけ。失業率も改善したと言うが、都道府県では下位。正社員が増え、非正社員が減ったわけではない。新知事は関連予算を充実し、大胆に具体策を実行してほしい。
 非正社員やワーキングプアには、年収150万円以下の人もおり、企業のコスト競争のしわ寄せが来ている。結果的に低所得の非正社員を増やす雇用の量的拡大だけでなく、正社員を増やすなど雇用の質も含めて企業を指導してほしい。
 若者の就職を支援する府の「JOBカフェOSAKA」は面接など就職のノウハウ指導が中心で、正社員などの就職に至るまでフォローしきれていない。労使間トラブルの相談窓口である府の労働事務所は、89年まで府内に7カ所あったが、今は3カ所になり、労働対策は低下している。
 府が堺に誘致したシャープの新工場は、150億円も補助金を出して、正規雇用がどれだけ増えるか疑問。知事は、格差を是正する責任があることを自覚し、給料や退職金を世間並みにすべきだ。
 ◇   ◇
 04年5月に結成された労働組合(大阪市北区)で、非正規労働者らのさまざまな相談に応じている。【犬飼直幸】(おわり)

1月24日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000194-mailo-l27