記事登録
2008年01月24日(木) 15時53分

大阪府知事選 大物の応援も戦術三様 逆効果懸念/政党隠し/衆院選意識産経新聞

 大阪府知事選の各候補は27日の投開票に向けラストスパートに入った。だが過去の選挙のように大物国会議員らが次々と応援に入る光景は一部にとどまっている。越年国会がようやく閉会したものの、今月開会した通常国会は揮発油(ガソリン)税の暫定税率の存廃が問題となり、論戦は正念場。そんな中で党首クラスが時間を割いて応援に駆けつける陣営がある一方、政党色払拭(ふっしょく)のために個人戦に徹する候補もいる。

 自分のカラーを大切にしているのが梅田章二氏(57)。陣営幹部は「愚直に梅田さんの政策や人柄を府民に訴え続ける姿勢を最後まで貫くだけだ。党があまり前面に出てくると、候補にとってもよくない」と、大物応援による逆効果に懸念をみせる。

 最後の訴えとなる週末の26日も応援予定はないが、これまでに志位和夫委員長と穀田恵二国対委員長が相次いで来阪、24日午後には小池晃政策委員長が応援演説するなどサポートは受けている。

 陣営幹部は「知事選での応援態勢はいつもこの程度。国会が忙しいから来られないのではないし、大量投入しているわけでもない」と淡々。

 橋下徹氏(38)の場合、自民・公明両党本部の推薦・支持はなく、地方組織が全面支援しているが、“政党隠し”を徹底。自民府連代表の中山太郎衆院議員が姿を見せるぐらいで、国会議員の応援演説はない。国会会期中であろうとなかろうと「関係ない」個人戦だ。

 タレントの応援も要請していないが、タレント出身の東国原英夫・宮崎県知事は橋下氏の「メル友」といい、別格扱い。26日には大阪入りする可能性もあり、陣営は「今最も成功したイメージのある知事。橋下氏と一緒に並べば、大阪も変わるという期待を持ってもらえる」とラブコール。

 これに対し、熊谷貞俊氏(63)は民主党が「衆院選の前哨戦」と位置づけ、続々と党首クラスを送り込む。これまでに鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行、岡田克也副代表らが駆けつけたほか、11日には小沢一郎代表が大阪ミナミを練り歩いた。が、越年国会の新テロ特措法案採決を欠席したうえで、大阪入りしていたことが大問題となった。

 それでも、陣営は今週末、再び小沢代表を含む党三役に応援を要請した。「多忙ではあるが来てもらえるようお願いしている。小沢さんが入ればやはり盛り上がりが違う」と期待し、「この知事選は二大政党制になる布石だ」と衆院選を強く意識した選挙を展開している。

                   ◇

 ◇大阪府知事選届け出順

梅田 章二 57 弁護士    無新【共】

橋下  徹 38 弁護士    無新

熊谷 貞俊 63 元大学院教授 無新【民】【社】【由】

杉浦 清一 59 保護司    無新

高橋 正明 65 元中学教諭  無新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000109-san-soci