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2008年01月24日(木) 15時49分

サイバー犯罪相談、最多の1510件 京都府警で07年受理京都新聞

 京都府警が昨年1年間に受理した「サイバー犯罪相談」が1510件に達し、過去最高だった2005年(1474件)を上回った。「ワンクリック詐欺」などの詐欺被害に関する相談が全体の約6割を占めた。海外のサーバーを経由したネットバンキング荒らしも発覚するなど犯罪手口の巧妙化もみられ、府警は警戒を強めている。
 ■手口が巧妙化、警戒強める
 府警ハイテク犯罪対策室によると、昨年の相談のうち、「詐欺」が861件で最も多く、次いで「ひぼう中傷」の174件、「迷惑メール」の109件だった。
 詐欺に関する相談では、インターネットで画面をクリックすると入会金などを請求されるワンクリック詐欺が303件あり、前年より57件も増えた。
 ネットが絡む新たな手口の事件としては、ヤフーオークションの落札代金立替サービスを悪用した詐欺事件があった。府警に昨年12月に逮捕された男は、他人名義の通信カードを使ってファストフード店の公衆無線LANを利用したり、他人の無線LANを無断で使用し、摘発を逃れる工作を行っていた。
 また、京都市の男性が昨年3月、ネットバンキングの預金数百万円を別口座に送金操作される被害が起きた。何者かが盗んだIDを使って口座サイトにログインし、振り込みの手続きをしたとみられる。ウイルスに感染した男性のパソコンからIDが海外のサーバーに送られており、犯人の特定は難しい、という。
 ハイテク犯罪対策室は「サイバー犯罪の手口はますます巧妙化し、摘発も難しくなっている。パスワードや個人情報をむやみに入力せず、基本ソフト(OS)やウイルス対策ソフトを最新の状態にするなどの警戒が必要」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000016-kyt-l26