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2008年01月24日(木) 12時31分

PCウイルス作成者逮捕=日本初、大学院生ら3人−自宅など捜索・京都府警時事通信

 アニメ画像を無断で使ったコンピューターウイルスを作成したなどとして、京都府警ハイテク犯罪対策室と五条署は24日、大阪府泉佐野市の大学院生ら男3人を著作権法違反容疑で逮捕した。また、同容疑で自宅3カ所を家宅捜索した。ウイルス作成者が摘発されたのは日本では初めて。3人は容疑を認めている。
 個人情報の流出など、ウイルスによる被害は後を絶たないが、日本にはウイルスの作成自体を処罰する法律はない。このため府警は、ウイルスに使われていたアニメ画像を無断で使用した著作権法違反の容疑を適用し、作成者の立件に踏み切った。
 逮捕されたのは20代の大学院生のほか、兵庫県などの30代の会社員と無職の男。
 調べによると、大学院生が作成したのは、ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」のネットワークで主に流通するウイルス「Antinny(アンチニー)」の一種で、通称「原田ウイルス」と呼ばれるものの亜種。
 原田ウイルスは、感染すると「原田」と名乗る男性の画像を表示する間に、パソコンに保存されている動画や音楽などのファイルをこの男性の画像に置き換える。インターネットエクスプローラーなどのファイルを削除する悪質なものも存在するという。今回摘発の対象となったのは、男性の画像の代わりにある特定のアニメの画像が使われている。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000072-jij-soci