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2008年01月22日(火) 15時00分

府民の声:府知事選によせて 僧侶・秋田光彦さん /大阪毎日新聞

 府知事選は27日の投開票に向け、各陣営が激しい舌戦を繰り広げているが、選択する側の府民は今回の知事選をどうとらえているのか。各分野で活躍する方に聞いた。
 ◇素人らしく大胆に−−僧侶・秋田光彦さん(52)
 NPO法人など市民の活動と行政の連携を進めてほしい。自治体と住民が協力し合う「協働」の言葉の下、NPOが公の事業を担う場面が増えたが、格安で働く便利な存在になるべきではない。
 「この街で生きたい」という暮らしの価値が重視される時代。人として大切な心の部分を考える政策は数字では測れない。行政で難しい部分を、NPOなどと連携すれば良い。
 どの候補者も、子育て支援や学校教育の充実を重点政策に挙げている。重要な問題で、取り組む姿勢に異存はない。だが、表面的な言葉を語るだけではいけない。「子育て支援を打ち出せば、有権者は選挙に関心を持つ」という感覚で終わって良いのか。
 候補者は、全員新人。歴史・文化・産業の蓄積がある大阪ならではのビジョンに加え、危機的な財政の中で工夫する意欲。素人らしい大胆な提案を打ち出してほしい。
  ◇  ◇ 
 大阪市天王寺区の浄土宗大蓮寺住職・應典院代表。映画「アイコ十六歳」などのプロデューサー、脚本家として活躍し、30歳で僧侶になった。97年に再建された應典院で、NPOなどと連携。演劇や展覧会、講演会などを展開している。【久木田照子】

1月22日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080122-00000154-mailo-l27