兵庫県佐用町発注工事の随意契約で便宜を図った見返りに現金３５万円を受け取ったとして、県警捜査２課は１９日、同町地籍調査課主幹の藤元幹憲（まさのり）容疑者（５１）＝同町金屋＝と交際相手の無職三浦政子容疑者（４８）＝岡山県瀬戸内市邑久町北島＝を収賄容疑で逮捕した。また、兵庫県姫路市の電気工事会社「常盤電機」契約社員の和田孝雄容疑者（６１）＝同県上郡町竹万＝を贈賄容疑で逮捕した。藤元容疑者の管理する口座には同社から計百数十万円が入金されており、県警は、ほかにもわいろ性のある現金が含まれているとみている。
調べでは、藤元容疑者は０５年１０月〜０７年３月、佐用町水道課主幹として同町が発注する水道施設の電気工事の見積もりや随意契約の請負業者選定を担当。ポンプ取り換え工事を受注させる約束をした謝礼として０７年１〜９月、同社の営業担当部長代理だった和田容疑者に、２回にわたって計３５万円を振り込ませた疑い。
三浦容疑者は、現金が入金された口座の名義となっているダミー会社の代表を務めており、県警はわいろの「つなぎ役」とみなし、「身分なき共犯」として逮捕した。