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2008年01月19日(土) 14時08分

期限切れ生ガキ出荷 石巻の業者、故意認める河北新報

 宮城県は18日、石巻市の水産物卸「魚喜久水産」(菊地良範社長)が消費期限を過ぎた生ガキ50キロを16日に出荷していたと発表した。同社は17日、商品を自主回収した。「期限切れは認識していた」と故意に出荷したことを認めているという。

 県のカキ監視チーム「オイスターGメン」の抜き打ち検査が17日あり、期限切れが判明した。県食と暮らしの安全推進課によると、同社は16日、15日がパック詰め加工の消費期限(加工期限)だったカキ50キロを、ともに生食用カキ商品「もちかき8粒青」「もち8粒ヤオコー」としてパック詰めし、計約300点を出荷した。

 スーパー「原信」(新潟県長岡市)と「ヤオコー」(埼玉県川越市)が新潟や栃木、群馬など7県で展開する計48店舗で販売された。18日現在、体調不良を訴えた人はいないという。

 魚喜久水産は17日にも、15日が加工期限のカキ500キロをパック詰めしたが、出荷前や配送中で、抜き打ち検査が入ったため全量を回収した。同社は、15日が加工期限のカキを、ほかに約1トン保有していたという。

 食品衛生法は、カキむき業者に対し、パック詰めする加工期限の表示を義務付けている。パック詰め業者は加工期限を守らなくても罰則の対象にならない。

 宮城県は昨年、加工期限を守らないパック詰め業者への罰則規定を条例化したが、施行は4月で、今回は適用対象外。県は、同社が出荷したカキから食品衛生法で定められた基準を上回る細菌、大腸菌数が検出された場合、営業停止などの処分を検討する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080119-00000021-khk-l04