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2008年01月18日(金) 13時48分

王子紙、印刷紙などで古紙配合率が規定下回る・社長は続投表明ロイター

 [東京 18日 ロイター] 王子製紙<3861.T>は18日、印刷用やコピー用など複数の再生紙で古紙の配合率が規定を下回っていたと発表した。年賀はがきのインクジェット紙については公称40%だった古紙配合率が、実際にはまったく配合されていなかった。
 会見した篠田和久社長は「コンプライアンスの徹底がもれていた。十分反省している」と謝罪。しかし自らの経営責任については「私の指導体制でもう少しがんばっていきたい」と語り、続投を表明した。社内調査の結果、グリーン購入法対象品については公称数値とかい離がなかったほか、かい離があった再生紙についても大きな差ではなかったという。
 篠田社長によると、印刷用紙と情報用紙については、受注当初は規定どおりの配合率だったものの、受注量が増えるに従ってかい離が発生。惰性によってかい離した状態が継続したという。年賀はがきのインクジェット紙については技術的に生産が難しく、当初から古紙配合率がゼロだった。かい離していた再生紙については生産を中止しているという。 
 今回の問題が業績に与える影響について篠田社長は「調査結果で判明した量はそれほど大きくないので影響はない」と語った。紙の値上げ交渉への影響については「値上げと今回の件は別問題だが、すぐに(納入先に)お願いするのはやりにくい。よく検討していきたい」と述べた。
 (ロイター日本語ニュース 久保 信博記者)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080118-00000334-reu-bus_all