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2008年01月17日(木) 19時08分

患者情報めぐり認識にずれ 救急搬送で消防と医療機関東京新聞

 大阪府富田林市で昨年末、搬送の受け入れを相次いで断られた女性が死亡した問題で、搬送中の女性の容体に関する情報をめぐって「病院側に適切に伝えた」とする救急隊に対して、最終的に受け入れた病院は「不十分だった」と認識していることが17日、総務省消防庁などの調査で分かった。

 消防庁は「どちらの主張が正確かは別にして、救急搬送時には緊密な連携が必要だ」としており、今後、救急隊員が患者の容体を的確に把握する方策や、医療機関への情報伝達方法などの改善策について、専門家を交えた救急搬送に関する検討会作業部会で協議する。

 消防庁によると、富田林市の女性は30病院に受け入れを断られた末、一度は断った大阪府河内長野市の大阪南医療センターに搬送されたが、センターに着いた時には心肺停止状態だった。

 救急隊側は調査に対して「病院に到着して救急車が止まるまでは呼吸と脈があった」と説明し、容体のチェックや情報伝達に不備はなかったとした。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011701000672.html