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2008年01月17日(木) 13時47分

記憶 教訓かみしめて 阪神大震災13年東京新聞

 6434人が犠牲になった阪神大震災は17日で発生から13年を迎えた。早朝に小雪がちらついた神戸市をはじめ兵庫県内の各地で、地震の発生時刻に合わせて犠牲者の冥福を祈った。現在の小学生はすべて震災後に生まれており「新市民」にどうやって記憶と体験をつなぐかが大きなテーマ。ろうそくの明かりを囲み「あの日の記憶」をかみしめ、忘れてはならない未来への教訓を語り継いだ。

 神戸の中心部・三宮にある公園「東遊園地」で行われた追悼行事には夜明け前から約四千五百人が参加。午前五時ごろから、「1・17」の形に並べた約七千本の竹灯籠(とうろう)のろうそくに次々に点灯し、地震が起きた午前五時四十六分の時報に合わせ黙とうした。

 引き続き行われた「神戸市震災13年追悼の集い」で、神戸市の矢田立郎市長が「教訓と経験を次の世代に伝えていくことが使命。被害を最小限に食い止めるための減災に取り組む」と決意を表明した。

 大火災に見舞われた神戸市長田区の御蔵北公園では、ペットボトルに入れた約八百本のろうそくに点灯。西宮中央商店街(西宮市)でも止まったままの大時計の前で店主らが黙とうした。

 また「ひょうご安全の日 1・17のつどい」で兵庫県の井戸敏三知事も「各機関と連携し、世界の災害被害の軽減に貢献していく」と被災地の意気込みを強調した。

 震災を機に全国初の環境防災科を開設した兵庫県立舞子高校(神戸市)では、昨年、大地震が相次いだ新潟と石川の高校生が体験を発表。防災を考えるシンポジウムで意見を交わした。

(東京新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011790134756.html