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2008年01月17日(木) 09時03分

死体遺棄容疑で組長ら逮捕 愛知県警、十数人が関与か東京新聞

 名古屋市中区に事務所があった指定暴力団山口組系「雄道会」の40代の男性組員の行方が分からなくなる事件があり、捜査していた愛知県警捜査4課と中署などは16日夜、死体遺棄容疑で同会会長の田中和穂容疑者(47)=名古屋市西区庄内通=ら組員3人を逮捕した。ほかに共犯として組員ら数人についても同容疑で逮捕状を取り、17日にも逮捕する。

 県警は、死体遺棄に関与した組員のうち、6、7人が男性組員の殺害にかかわったことを突き止めており、殺人容疑で追及する。

 調べでは、雄道会は名古屋市中区に組事務所があったが、資金繰りが悪化したことなどから2006年夏ごろ、愛知県西尾市に移転。現在は同県碧南市に再び事務所を移している。

 男性組員の行方が分からなくなったのは、06年秋ごろとみられ、情報を得た県警は殺害されている可能性が高いと判断。

 昨年3月、パチンコ店からスロットメダルを盗んだとして、窃盗容疑で組員数人を逮捕。さらに、06年7月には西尾市へ事務所を移す際に不動産会社に「土木業の事務所として使用」と虚偽の入居申し込みをしたとして、詐欺容疑で田中容疑者らを逮捕し、男性組員が行方不明になった経緯などについて捜査してきた。

 県警は、逮捕された組員の供述などをもとに死体が遺棄されたことを裏付ける証拠物を愛知県内で発見、押収している。

 死体遺棄と殺害に関与したのは、計十数人に上るとみられる。県警は、組内部での金銭トラブルが事件の引き金になったとみている。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011790090328.html