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2008年01月17日(木) 09時48分

那須塩原市職員、1285万着服読売新聞

合併前,浄化槽補助金を架空請求

 那須塩原市は16日、同市の30歳代の男性職員が、合併前の旧西那須野町職員だった2003年〜04年、国や県、町の合併処理浄化槽設置補助金を架空請求して約1285万円を着服していたとして、公文書偽造・同行使と詐欺容疑で那須塩原署に告訴すると発表した。今月10日に発覚し、職員は着服を認め、自宅謹慎処分となっている。

 市の調べによると、職員は町生活環境課に勤務していた03年10月から04年12月にかけて、住民から申請がないにもかかわらず、同補助金の申請書類を偽造して請求し、1件当たり35万4000円〜51万9000円、計32件1284万9000円(国庫428万3000円、県費342万6400円、町費513万9600円)をだまし取った疑い。職員は「住宅ローンの返済などに充てた」と話しているが、市の調査では、住宅ローンの支払いをした事実はないという。

 今月10日、会計検査院の検査を前に、市建設部が03〜07年度の5年分の書類を点検して架空請求を見つけた。書類は架空の住所、氏名で、現場写真は過去に設置したものを添付していた。原本を添付すべき登録浄化槽管理票や保証登録書はなかった。

 職員は、町生活環境課で01年4月から合併直前の04年12月末まで、同補助金申請の業務を担当。当時は課長以下4人おり、本来は申請時と完成時、複数で現場確認をすることになっていたが、実際は持ち回りで事務処理をしていたといい、市もチェックや業務のずさんさを認めている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20080116-OYT8T00783.htm