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2008年01月17日(木) 00時00分

2企業に脱税指南、容疑で大阪の不動産会社社長を逮捕朝日新聞

 不動産事業に自社がかかわったように装って2業者の所得約2億4500万円を隠して約7700万円の脱税を手助けしたとして、大阪地検特捜部は17日、大阪市北区の不動産会社「大協建設」社長、中山登容疑者(70)を法人税法・所得税法違反(脱税)容疑で逮捕した。企業の裏金作りを指南・工作する大物の「B勘屋」とされ、大阪国税局と合同で関係先を家宅捜索した。「正当な事業だ」と否認しているという。

 B勘屋は裏会計の「B勘定」やブラックマネーに由来し、バブル経済期に相次ぎ摘発された。関西では近年地価が上昇し、捜査関係者は「企業が利益確保に再び悪用しているのでは」とみる。

 調べでは、中山容疑者は大阪府泉大津市の不動産会社長(53)と同府岸和田市の不動産業者(58)と共謀。この2業者の住宅販売事業が大協建設側との共同事業のように装った偽の契約書を作り、2業者と利益を折半したように見せかけ、03年以降の4年間で2業者に計約7700万円を脱税させた疑い。隠した所得の約5%を謝礼として受け取っていたという。2業者は任意の調べに容疑を認めている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200801170064.html