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2008年01月16日(水) 14時32分

内調職員情報漏えい、ロシア側から接待・謝礼受領の疑い読売新聞

 内閣情報調査室の50歳代の男性職員が、政府の内部情報を在日ロシア大使館の男性書記官に提供していたとされる事件で、この職員が情報提供の見返りに、書記官から、飲食の接待や謝礼を受け取っていた疑いが強いことがわかった。

 この職員が、約10年にわたって複数の在日ロシア大使館の館員から金品の提供を受けていた疑いも浮上。警視庁公安部は、すでに東京・霞が関の内閣府内にある内閣情報調査室を国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで捜索しており、この職員を月内にも同容疑で書類送検する方針。

 公安部によると、問題の職員は、国内の政治情勢の調査・研究を担当する部署に勤務しており、昨年、複数回にわたって、同大使館の40歳代の書記官と都内の飲食店などで接触。この過程で、主に担当分野の情報が記載された内部資料などを渡していた。書記官とは数年来の付き合いだったという。

 これまでの事情聴取に対し、この職員は内部資料の提供を認めたうえ、接触した際に謝礼として、飲食代を負担してもらったり、金品などを受け取ったりしていたことをほのめかしており、公安部で裏付けを進めている。

 一方、情報提供を受けていたとされる書記官は40歳代で、ロシア政府の情報機関の関係者とみられるが、すでに帰国したとみられる。公安部は外務省を通じ、ロシア大使館にも書記官の所在確認や事情聴取への協力を要請する方針。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080116it03.htm