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2008年01月16日(水) 17時00分

コピー用紙も偽装 「古紙100%」実は1割 日本製紙朝日新聞

 製紙大手の日本製紙(本社・東京都千代田区)の再生紙の年賀はがきが、契約で決めた古紙の再生割合を大幅に下回っていた問題で、同社がコピー用紙やノート、封筒、製本用の印刷用紙などでも年賀はがきと同様の「偽装」を繰り返していたことが16日、明らかになった。100%古紙とうたった製品で、実際には11%しか含まれていない場合もあった。

 環境省は同社に対し、さらに過去にさかのぼり、製品ごとの配合率など詳しく調査するよう指示した。鴨下環境相は、公正取引委員会への通報など関係機関との連携を検討することも明らかにした。

 同社が昨年10月から12月までに生産した一部の再生紙製品を工場の加重平均で調べた。その結果、再生紙の割合が100%とするコピー用紙が実際には11〜59%だった。同様に80%としているノートでも35%。封筒も再生率が70%とする製品が11%だったり、40%とする商品が実際は5%だったりしていた。

 環境配慮製品を広める目的のグリーン購入法では、国や独立行政法人に100%古紙のコピー用紙の購入を義務づけている。同社が生産したコピー用紙が契約違反に当たる可能性が強く、環境省は今後の対応を検討している。

 日本製紙は「現在詳しく調べているところでコメントできない」としている。

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http://www.asahi.com/national/update/0116/TKY200801160221.html