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2008年01月15日(火) 13時14分

母親の遺体、切られた腹部に人形 八戸3人殺害朝日新聞

 青森県八戸市のアパート火災の現場から母子3人の遺体が見つかった事件で、殺された母親(43)の腹部が切り裂かれ、人形1体が詰められていたことが15日わかった。八戸署の捜査本部は、殺害と放火を認める供述をしている長男(18)=銃刀法違反容疑で現行犯逮捕=の動機にもかかわるとみて、慎重に調べを進めている。

 また、母親が昨年10月、同署を訪れ、長男の家庭内暴力について相談していたこともわかった。

 同署によると、昨年10月6日午前3時ごろ、母親が1人で署を訪れ、当直の警官に「長男に態度を注意したら口論になって殴られた。長男は精神的に不安定で病院に入れる方法はないか」と相談した。対応した警官が「(長男を)これから病院に連れて行くか」と聞いたところ、母親は「ゆうべのことなので、本人は今は自宅にいないし、いいです」と断ったという。母親は酒に酔っていたという。

 警官は「保健所に行くように」と母親に勧めた。ちょうどこの時は連休だったため、同署は休み明けの9日に「母親が行ったら対応してほしい」と八戸保健所に電話で連絡した。だが、母親は保健所には行かなかったという。同署は「適切に対応したと思う」としている。

 また、同署によると、この相談の3〜4年前にも長男が自宅アパートで「火を付けるぞ」と騒いだため、家族が110番通報した。この時は警官が駆けつけ、長男は市内の精神科病院に入院している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0115/TKY200801150154.html