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2008年01月15日(火) 07時58分

阪神大震災の被災者、孤独死60人 誰にもみとられず朝日新聞

 阪神大震災の被災者らが暮らす兵庫県内の災害復興住宅で、昨年1年間に、独り暮らしで誰にもみとられずに亡くなった人(独居死者)が60人に上ることがわかった。県警が県内292カ所の同住宅で変死として扱った事例をもとに、朝日新聞社がまとめた。前年より6人少なく、仮設住宅がなくなった00年1月から8年間の合計は522人となった。

 昨年の独居死者は53〜91歳で、平均年齢は前年より4.3歳上がり75.5歳だった。70代以上が42人と、全体の7割を占めた。80代の19人が最多で、70代(18人)、60代(15人)、90代(5人)、50代(3人)と続く。

 死因は、病気が42人(前年比16人減)、自殺は前年と同じ8人。事故が7人(同7人増)、死因がわからないケースなど「その他」が3人(同3人増)だった。

 発見までにかかった時間は、「1日以内」が39人(同6人増)、「2〜10日」が16人(同8人減)で、死亡してから10日以内に見つかったケースが約9割を占めた。発見までに31日以上要した人は、06年は5人いたが、今回はいなかった。

 00年以降、独居死者数は522人に上り、復興住宅で家族らと同居していて亡くなった282人の1.85倍にのぼる。性別では、男性が339人で、女性の183人を大きく上回っている。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0115/OSK200801140050.html